2014-05-21

6月21日(土)、6月22日(日) 映画『断層紀』上映会



「私たちは足下、地中深くに横たわる一個の大きな死体の上に生きているのかもしれない。」(劇中より)
 
『エンジョイ・ユア・ライフ』『TRAIL』監督・波田野州平の最新エッセイ映画上映!

2011年3月11日をまたいだテニスコーツとジャド・フェアの日本ツアーをドキュメントした映画『エンジョイ・ユア・ライフ』、鳥取の大自然の中で音楽家・三富栄治×画家・山口洋祐×詩人・藤本徹を起用した映画『TRAIL』などで知られる映画作家・波田野州平。彼の最新作『断層紀』の上映会をGive me little more.にて2日間にわたり開催いたします。

劇映画とも、ドキュメンタリーとも異なる”エッセイ映画”である本作。秋田で波田野が記録した映像、その土地の過去の写真や映像、地元の中学生ユキが切り取った日常の風景、葛藤が交錯する60分をお楽しみください。自分とは関係なく存在している誰かの想いや記憶に触れることができるのが映像の醍醐味だと、改めて感じさせてくれる一作です。

今回の上映に先駆けて、行った波田野監督のインタビューを掲載しております。
Give me little more's interview

上映日の2日間では、波田野監督がGive me little more.に滞在。21日(土)夜には、ロングトーク。『断層紀』のみならず過去作品や、波田野監督が運営するギャラリー・セプチマについてもお伺いしたいと思います。
22日(日)には、松本市在住のイラストレーター山崎美帆さんのライブドローイングと波田野監督による映像パフォーマンスのコラボレーションも行われます。5月に行われた山崎美帆さんの個展『みずうみの屈折率』とつながる世界があるという『断層紀』。イメージの重なりをどのように表現してくれるのでしょうか。楽しみです。


「断層紀」上映会 
6月21日(土)
14:00 / 16:00 / 19:00
【20:30- 波田野州平ゲストトーク】

6月22日(日)
14:00 / 16:00 / 18:00
【19:30- 波田野州平×山崎美帆(イラストレーター)映像とライブドローイングのパフォーマンス】

映画料金:(前売)1,000円(当日)1,200円(ともに要1Dオーダー)
イベント料金 ¥1,000+1Dオーダー
       映画を鑑賞された方、半券提示で¥500(ドリンクオーダー不要)

■作品情報
『断層紀』(2013年/60分/白黒・カラー/HD)

 監督・脚本・撮影・編集:波田野州平
出演:高橋幸来 / 篠村三之丞 / 波田野州平
音楽:三富栄治 / 清岡秀哉

 ■ストーリー
私の祖父、波田野源一郎はある日突然姿を消した。そして私は残された物のひとつ、ひかり輝く鉱石に魅せられ、祖父が産まれた鉱山の町をはじめて訪れた。そこで見聞きした死にまつわる数々の伝承。死産した子供を遺棄した沢、お盆の夜に墓地で行われる弔いの踊り。やがて私は15歳の中学生ユキと出会う。彼女はカメラを使って日記をつけていた。家庭や学校での不安、将来への渇望を日記に残すユキとの交流を機に、私は「残す/残る」ということに思考を巡らしはじめる。今すぐこの町から出たいと願うユキと、この町の過去を執拗にあばこうとする私。時の断層から呼ぶ声に導かれるままに、秋田北部を巡った紀行映画。

■監督より
『断層紀』は映画作家・波田野州平が秋田県大館市に滞在し、現地で出会った個人の伝記や昔の生活を記録したフィルム、小さな村に残る弔いの祭や鉱山跡地を調べ、その成果を伝統的な「カメラ=万年筆」の技法でエッセイのように綴った映画です。地元の中学生ユキと行われた映像往復書簡では、「ただ見る」ことの喜びを思い出させる瑞々しいまなざしを映画に持ち込んでいます。今では「忘れられた日本人」と呼ばれる近代化以前の日本の姿を思い起こさせつつも、決して郷愁には終わらない、未来への力強い一歩を感じさせる映画がここに誕生しました。

■プロフィール
波田野 州平
東京都在住。シャロン・ヴァン・エッテンやジョセフィン・フォスターをはじめミュージシャンのライブ撮影を数多く行い、Night PeopleシリーズとしてWebにて発表。ジャド・フェア&テニスコーツの日本ツアーを記録した音楽ドキュメンタリー「エンジョイ・ユア・ライフ」が全国で巡回上映。東京・立川でギャラリー・セプチマというアートスペースを運営している。2013年、映画「TRAIL」が渋谷ユーロスペースでの公開を皮切りに、全国で劇場公開される。

山崎 美帆











長野県上田市出身/松本在住
セツ・モードセミナー卒
雑誌・書籍・広告等でイラストを描いています。