2013-08-07

9月22日(日)アーティストトークイベント「ビジターvol.3 津田翔平・渡辺俊介・阿部圭佑」 



( 「technique: installation」 津田翔平 2010)

( 「UDUKI a part of "Le Sacre du Printemps"」 渡辺俊介 2013)

( 「wind through one’s window」 阿部圭佑 2013)
多様なカルチャーシーンが交差する空間となるべく、Give me little more.では、県外の若手アーティスト、クリエイターの方が活動紹介を行うアーティストトークイベント「ビジター」。

第3回目となる今回は、新進気鋭の若手作家、津田翔平さん、渡辺俊介さん、阿部圭佑さんをお招きします。アートの最前線事情をリアルに感じるこの機会、ぜひご参加ください。

当日は、空間認識とノイズという独自の組み合わせで多彩な活動を行う「実験建築家」の津田さん、音と映像から身体や記憶など、身近なのに掴みきれないものへの連想を引き起こす「映像作家・美術家」の渡辺さん、「記録家」という異色のスタイルを鋭く切り開きながら記録に関する新しい体験を生み出す阿部さんが一堂に会します。

今回お呼びする3名の作家は7月に「膜|FILMEMBRANE」(@小金井アートスポット シャトー2F)というタイトルの展覧会を終えたばかり。それぞれの作品のインパクトもさることながら、3つの作風が交差した展示は膜というコンセプトに繋がれて、別のものなのに連続しているような、逆に連続しているのに別のものにも思えるような、独特の空間を作り上げていました。その感覚はまさに「膜」。その展示を踏まえて、今回のトークでは展示のことやそれぞれの活動を話題にしながら、今アートをしていくことについて生の声をお聞きします。

企画:石田大祐 (インディペンデントキュレーター)
http://ishidadaisuke.blogspot.jp/

9月22日(日) アーティストトークイベント
「ビジターvol.3 津田翔平・渡辺俊介・阿部圭佑」
ゲストスピーカー:
津田翔平(実験建築家/NOISE ARTIST)
渡辺俊介(映像作家・美術家/VIDEO ARTIST)
阿部圭佑(記録家)
入場料:¥1,000 (ドリンクチケット付き)
時間: 開場13:30/開始14:00
(3時間程度を予定)





■ゲストスピーカー プロフィール
津田 翔平 / Shohei Tsuda
1986年東京都出身 実験建築家 / Noise Artist



新たな空間認識の可能性を探る実験や、様々なノイズを題材とした作品を制作。インスタレーション、立体、平面、映像、音楽、デザイン等、作品の媒体は問わず幅広く活動。個人の制作とは別に、IN/AWT(安藤透、渡辺俊介、津田翔平)では映像を主体とした企業との共同制作。KYO-ZO(可変ユニットまたはプロジェクト)では空間においての個人の存在を探求する実験作品を展示。2012年12月、音楽家 dagshenma と共同でノイズ専門レーベル UNNOISELESS を設立。

「彼の作品を鑑賞した時、私たちが見せられているモノは物理的な作品や建築物などではなく、存在を定着し、空間を維持し続ける力なのでは無いか、と感じる事がある。多次元空間を紡ぎ出すかの様に制作された作品群にはコンセプチュアルな点で一貫して解体・測量・再構築と言われる建築的要素が含まれている。時に空間を解体し、またある時には測量、調査をしては空間に根付いた痕跡を増幅させ、鑑賞者に新たな発見と有無を言わせぬ空間の存在を体感させてくれる。」
Text: Shunsuke Watanabe
www.shoheitsuda.net
www.unnoiseless.net





渡辺 俊介 / Shunsuke Watanabe
1986年東京都出身 映像作家・美術家 / Video Artist





渡辺俊介は音と映像を自由自在に扱える作家です。彼の制作はヴィジュアル・ミュージック(視覚音楽)とも、サウンド・ペインティング(聴覚絵画)とも呼べるもので、光と音という波動を用い、耳と目を同時に刺激するものです。彼の作品の中で、作品らしいもの、つまり従来の意味で「完成」されたものもあれば、制作プロセスの一部を見せているものもあります。それらは変容しつつあるもの、始まりや終わりを要求しない/させないもの、「完成」を求めていない/求めさせないものです。作者の時間を押し付けるものではなく、むしろその場の時間、その観聴客の時間を逆に強調するとともに、別な時間を生み出しています。しかも、特にマルチチャンネル(多数の映像、多数の光、多数の音が同時に、別々な場所から流れてくる状態)の作品の場合、複数の時間が平行しているように感じます。観聴客にはそのような環境を体験することで、一種のタイムワープが生じます。言い換えれば、渡辺俊介が提供している環境は多元宇宙、または平行宇宙を感じさせるもので、我々の精神/身体の基本構造を考え直す機会を与えてくれます。
Text : Christophe Charles
http://shunsukewatanabe.org/

阿部圭佑 / Keisuke Abe
1989年埼玉県出身 記録家
2011年武蔵野美術大学建築学科卒業。卒業後、友人らとアトリエ空鼠を立ち上げる。同居人の美術家のドキュメンタリーを作った事をきっかけに現在は映像を中心に活動し、ドキュメンタリー映画を制作している
http://soranezu.blogspot.jp/
http://keisukeabe.tumblr.com/