2013-10-09

10月26日(土)~11月3日(日)展示「津田翔平 渡辺俊介 阿部圭佑 膜-Re:membrane-」

(「津田翔平 渡辺俊介 阿部圭佑 膜-Re:membrane-」フライヤーより)


この度、松本市の多目的イベントスペースGive me little more.では、展示「津田翔平 渡辺俊介 阿部圭佑 膜-Re:membrane-」を開催いたします。

「実験建築家」として空間構成とノイズというと取り合わせで見るものの感覚を刺激する津田、人の記憶や感覚といった境界を引き難く曖昧なものへの連想を喚起する「美術家・映像作家」の渡辺、独自の手法によって記録メディアの特性を問い直し、そこから浮かび上がるものを提示する「記録家」に阿部の3人の手によって松本市のイベントスペースに芸術空間が現れます。展示期間中は日中から営業しておりますので、ぜひお気軽にお越しください。

会期:10月26日−11月3日 11:00−20:00(月曜CLOSE)

■入場料:無料(ドネーション(カンパ)制)
■出品作家:津田翔平 渡辺俊介 阿部圭佑

企画:石田大祐 (インディペンデントキュレーター)
http://ishidadaisuke.blogspot.jp/


また、週末には関連企画イベントの開催もございます。こちらもあわせてお越しください。

<関連企画>
10月26日(土)19:30~ 
「オープニングパフォーマンス」(入場料1,000円要1Dオーダー)
オープニングイベントとして展示作品を軸に映像や音楽を用いたパフォーマンスを行います。作家がリアルタイムで繰り広げる音と映像により展示作品が新たな表情を見せ、「その場でしか起こりえない」芸術空間が出現します。ぜひ体感してください。

10月27日(日)13:00~ 
作家とゲストによるクロストーク」(入場料1,000円1D付き)
ゲストスピーカーを招いて、制作の動機や方法を作家に聞きます。過去の作品や制作の裏話、今回の展示について率直な意見を聞ける機会です。質問も受け付けますので作品をよりじっくり鑑賞されたい方、作家のことをもっと知りたい方におすすめです。お気軽にご参加ください。

11月2日(土)13:00~(イベント時間が変更になりました。ご迷惑おかけいたします。)
トークイベント「アートにできること」(入場無料要1Dオーダー)
いま、アートにできることはなんでしょうか。「現代美術ってむずかしい」「現代美術ってなんなの?」という意見が少なからずあるなかで、どんなことをアートに期待できるのでしょうか。現代美術の最前線に立つ3作家を交え、これからのアートについてトークイベントを行います。イベント後には作家との交流会があります。





■出品作家 プロフィール
津田 翔平 / Shohei Tsuda
1986年東京都出身 実験建築家 / Noise Artist



新たな空間認識の可能性を探る実験や、様々なノイズを題材とした作品を制作。インスタレーション、立体、平面、映像、音楽、デザイン等、作品の媒体は問わず幅広く活動。個人の制作とは別に、IN/AWT(安藤透、渡辺俊介、津田翔平)では映像を主体とした企業との共同制作。KYO-ZO(可変ユニットまたはプロジェクト)では空間においての個人の存在を探求する実験作品を展示。2012年12月、音楽家 dagshenma と共同でノイズ専門レーベル UNNOISELESS を設立。

「彼の作品を鑑賞した時、私たちが見せられているモノは物理的な作品や建築物などではなく、存在を定着し、空間を維持し続ける力なのでは無いか、と感じる事がある。多次元空間を紡ぎ出すかの様に制作された作品群にはコンセプチュアルな点で一貫して解体・測量・再構築と言われる建築的要素が含まれている。時に空間を解体し、またある時には測量、調査をしては空間に根付いた痕跡を増幅させ、鑑賞者に新たな発見と有無を言わせぬ空間の存在を体感させてくれる。」
Text: Shunsuke Watanabe
www.shoheitsuda.net
www.unnoiseless.net





渡辺 俊介 / Shunsuke Watanabe
1986年東京都出身 映像作家・美術家 / Video Artist






渡辺俊介は音と映像を自由自在に扱える作家です。彼の制作はヴィジュアル・ミュージック(視覚音楽)とも、サウンド・ペインティング(聴覚絵画)とも呼べるもので、光と音という波動を用い、耳と目を同時に刺激するものです。彼の作品の中で、作品らしいもの、つまり従来の意味で「完成」されたものもあれば、制作プロセスの一部を見せているものもあります。それらは変容しつつあるもの、始まりや終わりを要求しない/させないもの、「完成」を求めていない/求めさせないものです。作者の時間を押し付けるものではなく、むしろその場の時間、その観聴客の時間を逆に強調するとともに、別な時間を生み出しています。しかも、特にマルチチャンネル(多数の映像、多数の光、多数の音が同時に、別々な場所から流れてくる状態)の作品の場合、複数の時間が平行しているように感じます。観聴客にはそのような環境を体験することで、一種のタイムワープが生じます。言い換えれば、渡辺俊介が提供している環境は多元宇宙、または平行宇宙を感じさせるもので、我々の精神/身体の基本構造を考え直す機会を与えてくれます。
Text : Christophe Charles
http://shunsukewatanabe.org/

阿部圭佑 / Keisuke Abe
1989年埼玉県出身 記録家
2011年武蔵野美術大学建築学科卒業。卒業後、友人らとアトリエ空鼠を立ち上げる。同居人の美術家のドキュメンタリーを作った事をきっかけに現在は映像を中心に活動し、ドキュメンタリー映画を制作している。
http://soranezu.blogspot.jp/
http://keisukeabe.tumblr.com/